子育て支援・教育

お支度ボードの作り方*幼稚園児の朝の準備をスムーズにする工夫

幼稚園に入園すると、これまで経験してこなかった「決まった時間に家を出る」毎日が始まります。

朝ごはんを食べるのが遅かったり、持ち物の準備にもたもたしたり、途中でふざけたり…、思うようにスムーズにいかず親がイライラしてしまう。そんなイライラを少しでも解消したいと思い、お支度ボードを作ってみました。導入してみたところ、思っていた以上に子どもはボードの意味を理解して、楽しみながら準備を頑張っています。

100均の材料を使った簡単な作り方と、使ってみた子どもの様子をご紹介します。

 

お支度ボードとは

お支度ボードとは、朝起きてから家を出るまでの間、おうちに帰ってから、寝る前の準備など、子ども自身が何をすればいいのか把握して、自分から動けるようにするための仕組みです。

ボードの上にやること(顔を洗う・ごはんを食べる・トイレに行くなど)を順番に並べ、できたら何らかの形で「できた」という印をつけ、目で見て何をするのか、子どもにも理解しやすいように提示します。

 

今回私が作ったお支度ボードがこちら。

お支度ボードは、マグネットのもの、紙を吊り下げるものなど、いろんなタイプのものがあるのですが、私は、ホワイトボードにマグネットを貼り裏返すと「できた」と書いてあるタイプを作ってみました。

 

以前紹介した、持ち物リストも一緒にまとめています。

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材料を集めよう

お支度ボードを作るための材料を集めます。ほとんど100均で揃えることができます。

  • ホワイトボード(木枠のものを使用)
  • 両面使えるマグネットシート
  • イラスト素材
  • マスキングテープ

マグネットを裏返すタイプのものを作る際に便利なのが、両面使えるマグネットシートです。裏表どちらにも書き込めるし、どちら側も磁石でくっつくので、イラストを両面に貼り付けて使うことができます。

イラスト素材は、こちらのサイトより無料でダウンロードさせていただきました。

 

お支度ボードの作り方

①お支度の項目を決める

まず、どんな項目を入れるかを考えます。

朝の支度のみ作ってみるのもいいし、1日を通してやってほしいことを項目化するのもアリです。私は主に朝に重点を置きつつ、1日の流れも分かってほしいと思ったので、「あさ」「かえってから」「ねるまえ」の3つに分けて、お支度の項目を考えました。

<あさ>

  • 顔を洗う
  • 朝ごはん
  • 着替え
  • トイレに行く

<かえってから>

  • 手を洗う
  • お片付け(お風呂の前)
  • トイレに行く
  • お風呂

<ねるまえ>

  • 明日の用意
  • 歯みがき

まずは、これだけはちゃんとやってほしいものを厳選して項目化。

やることを全て細かく項目化した方が分かりやすい子もいると思うのですが、あまり項目がたくさんありすぎるといちいちチェックするのが面倒になってやらなくなりそうだな…と思ったため、少なめにしました。

が、実際に試してみるとお風呂の後の着替えや、晩ごはんの項目がないことを子どもが不満がっているので、少し作り足そうかな…と考え中です。子どもの実態に合わせて項目の数は調整するとよいかな。

②お支度の項目をマグネットに貼る

それぞれの項目を1つずつマグネットに貼り付けます。

平仮名は少し読めるようになったとはいえ、娘はまだ文字だけでは認識しにくいので、分かりやすいイラストが描いてあるものを選びました。貼り付けたら周りをカットし、表は完成。

 

できたら裏返す裏面は、『できた』と手書きしてシールを貼りました。

③ホワイトボードをマステで区切る

私の場合は3つの時間帯に分けてお支度ボードを作ったので、朝・昼・夜の区切りをつけるため、マスキングテープで仕切りました。

お支度の順序通りにマグネットを貼り付けたら完成です。

 

娘の反応は?よかった点と改善点

お支度ボードは、娘の幼稚園グッズ収納の近くの目につく位置に貼り付けました。新しいものに興味津々の娘は、完成後すぐに興味を持って「これなあに?」と聞いてきたので、使い方を説明。

やってみたい!となかなか食いつきもよく、なかなかうまく使えている気がします。次に何をすればよいかが分かりやすいので、次の行動を意識できるようになってきたし、できたらマグネットを裏返すのもわりと楽しいみたいです。

お支度ボードで親の声掛けが楽になる

何よりよかったなと思うのが、お支度ボードがあることによって、親の声掛けが楽になったということ。まだ3歳児なのでもちろん準備をするうえで、声掛けや手助けも必要なのですが、以前までなら「早くトイレに行って!」「ちゃんと食べなさい!」など、急かしたり叱ったりという声掛けばかりになってしまっていたのが、お支度ボードがあることで「ほら、次何をするのかな?」と子ども自身が考えられるように親が促しやすくなりました。

準備をしない→急かされ怒られる→怒られて泣く・やりたくない!となりがちな悪循環を、お支度ボードに目を向けさせる→自分で気づいて動く→できた!褒められるから次もやる!いう好循環にうまくもっていけたときは、お支度がとっても楽になります。

お支度ボードがあることで、全てがうまくいく…というわけではありませんが、そのための一つの手段としてはかなり役に立っています。

作ってみたお支度ボードの改善点

今回作ったお支度ボードを実際に使ってみたところ、マグネット自体は特に問題なく使えたのですが、思わぬところに問題点が2つ。

 

1つ目は、項目が全て取り外せるので、娘が勝手に動かして順序をバラバラにしていることがよくあります。3歳児にとっては、あらゆるものがおもちゃになってしまうので、いちいち戻すのがちょっと面倒…。

裏返せるスペースを作って、テープで一か所だけ貼り付けておくなど、項目の場所を固定する工夫ができればより使いやすい気がします。

 

2つ目は、いまだ「今日」「昨日」「明日」という概念を今一つ理解できない娘。朝になったのに「さっきお風呂入ったね~」とか言って夜のお風呂の札をひっくり返そうとしたりしてしまいます。まだ朝昼夜の項目を1つのボードに入れてしまうのは難しかったかな…と思っているところ。いっそのこと、朝のボード、夜のボードの2つに分けて、もう少し細かい項目を作ってみるのもいいかもしれないと思っているところです。

 

まとめ

ふと思いついて作ってみたお支度ボード。

細かく見るといろいろと改善点はあるのですが、今のところなんだかんだ楽しんで取り組んでくれているので、しばらくはこのまま様子を見ていきたいです。

幼稚園に行く前に、支度で機嫌を損ねたくない…と思っていたので、ひとまずは成功です。段階を踏んで、改良してみたいと思う今日この頃なのでした。