犬を飼っている人は、定期的にシャンプーをしますよね。うさぎの場合、体をキレイにするために、お風呂に入れてもいいのでしょうか。
ネット上の情報などを見ていると、賛否両論あるのが分かります。が、私はうさぎをお風呂に入れることには反対です。その理由と、お風呂に入れずにうさぎの体をキレイに保つ方法をご紹介します。
目次
「うさぎは濡れたら死んでしまう」と言われることがありますが、そこまで言ってしまうのは言い過ぎかもしれません。実際に、お風呂に入れても元気にしているうさぎさんもいるようです。けれども、私はうさぎをお風呂に入れてもいいとは思いません。
理由は3つあります。
うさぎを洗ってはいけない一番の理由は、うさぎは体温調節が苦手な生き物だからです。濡れたあと体温が下がってしまうことで、体温をうまく調節できず、危険な状態になることがあります。
うさぎの飼い方のサイトなどには、「どうしてもお風呂に入れる場合は、うさぎの体温を下げないよう、うさぎの体温よりも1~2℃高い水温で体を冷やさないようにすること、濡れたあとは必ず完全に乾くまでドライヤーをかけるよう注意しましょう」と書いてあります。
正直言って、私にはこの情報は信用できません。
というか、実際無理があると思うんです。そもそも、お風呂に入れるにしても湯船では大きすぎて危ないし、洗面器などのお湯では水温をずっと同じに保つことは難しいはずです。また、完全にドライヤーで乾かすまでじっとしてくれるとは思えないし、そのドライヤー自体の音や風圧も、うさぎにとってはストレスです。
本当に体温を下げずにお風呂に入れられるとは到底思えません。
2つ目の理由は、うさぎが驚いてパニックを起こし、ケガをする危険性があるからです。
うさぎは臆病な生き物です。周囲の音や身の危険を察知することに敏感なため、今まで経験したことのない「お風呂」という場面になったとき、大パニックを起こす可能性も。
その結果、暴れてケガをしてしまうという危険性もあります。抱っこしている状態から落下したりすると、骨折の原因にもなって危ないです。
ネット上で検索をかけると、洗面器などにお湯を張って、お風呂に入っているうさぎの写真を見かけたりします。飼い主は「うちのうさぎはお風呂に入れてもおとなしいのよ~♪」と思っているのかもしれませんが、見た目では分からないだけで、うさぎにとっては相当なストレスのはずです。
うさぎはもともと体が濡れるのを嫌う動物です。うちのユキは、飲み水でちょっと体が濡れただけでも、必至で毛づくろいして拭き取っているほど。おそらく、おとなしくお湯に浸かっているように見えるのは、怖すぎて固まっていると認識した方がいいと思います。
うさぎはストレスに弱い生き物。お風呂に入れたストレスが原因で、体の具合が悪くなることも考えられます。飼い主が勝手に「うちのうさぎはお風呂大丈夫みたい」と思いこむのは危険です。
うさぎは、日頃から毛づくろいを欠かさない、とっても清潔な動物です。普通の生活をしている中では、余程のことがなければ汚れないと思います。
それでも、もし体が汚れた場合はどうしたらいいのでしょうか。そのまま放置していてばい菌が入るのも心配ですよね。うさぎの体が汚れる3つの場合と、対処法をご紹介します。
盲腸糞で体が汚れてしまった場合は、汚れている箇所を拭いてやるだけで十分です。また、少しくらいなら自分で舐めてキレイにするので心配ありません。
病気などで元気がないと、軟便で体が汚れることがあります。ユキは以前、足にべっとり糞がこびりついて、拭いてもとれなくなってしまったことがありました。このときは、獣医さんに相談して、病院で足の毛を少し切ってもらいました(自分ではしないようにしましょう!)。それでもしばらくは汚れが残っていましたが、時間が経って元気になるにつれて、自分できれいにしていました。病気で体の汚れが気になる場合は、まず獣医さんに相談しましょう。
うさんぽで汚れる…というのが、実は一番多いのではないかな、と私は思っています。うちは外へ連れ出すことはしたことがないので、普段体が汚れることはまずありません。(私がうさんぽをしない理由は、以下の記事にも書いているので、よかったら読んでみてくださいね。)
体が汚れるのが気になるなら、うさんぽに行かなければいいと思います。うさんぽに連れて行きたいという人は、体が汚れたとしてもお風呂には入れないで、ブラッシングと体を拭いてキレイにすることをおすすめします。
以上3つの場合を除けば、うさぎが汚れることってそうそうないと思います。
つまり、お風呂に入れるかどうかという以前に、うさぎをお風呂に入れなければいけないくらい、うさぎが汚れてしまうということが問題なんです。普段からうさぎが清潔に過ごせるように配慮することが大切です。
ケージが汚れていたら、そこで過ごすうさぎが汚れるのは当然です。うさぎの体が汚れないように、普段からケージをキレイに掃除しましょう。
盲腸糞などがくっついていたら、すぐに拭き取ってあげてくださいね。
ブラッシングをすることで、毛と一緒に小さなチリなども取ることができます。毎日のブラッシングは欠かさないようにして、清潔に過ごせるようにしましょう。
体が汚れているな…と思ったら、気になるところだけ、湿った布などで拭いてやるといいと思います。しっかり絞った、あまり水気のないもので丁寧に拭いてくださいね。
水だけではとれない場合は、ボディシャンプータオルというものもあります。これなら洗わなくても、キレイに汚れをふき取ることができますよ。
大事なことを3つまとめておきます。
うさぎをお風呂に入れることは、危険を伴います。大事なペットのうさぎを危ない目に合わせてまで、お風呂に入れる必要があるとは、私はとても思えません。
飼い主の自己満足になっていないか、よくよく考えて判断してくださいね。