寒い京都の地にも、梅が咲く季節がやってまいりました。北野天満宮の梅園は、全国的にも有名な梅の名所。約1500本の咲き競うような梅の中を、くぐりぬけるように散策できる梅園は、一度はぜひ訪れたい場所です。
見頃はやっぱり2月!北野天満宮の梅園の魅力についてご紹介します。
目次
■所在地
京都府京都市上京区馬喰町
■TEL
075-461-0005
■参拝時間(楼門の開閉)
・4月~9月 5:00~18:00
・10月~3月 5:30~17:30
※境内の拝観は自由
■アクセス
・京福電車「白梅町」駅より徒歩5分
・京都市バス「北野天満宮前」下車すぐ
北野天満宮は、学問の神様菅原道真公をまつった神社の総本社として有名な神社です。全国にある約12000社の天満宮、天神社の中心ともいえるこの神社には、毎年受験シーズンになると、合格祈願に多くの学生さんが訪れることでも有名です。
境内には、本殿を囲むように50ものお社が建ち並びます。牛舎には、なでると願いが一つだけ叶うと言われている「一眼成就のお牛さん」もまつられています。
合格祈願や学業成就のために訪れる人の多い北野天満宮ですが、2月の梅園公開の時期にも、たくさんの人で賑わいます。
私が北野天満宮の梅苑に訪れたのは、2011年の春。かなり前になりますが、美しい梅の花は、今も京都の地で、毎年春になるとたくさんの花を咲かせていることと思います。
■開催期間 1/23~3月下旬
※梅の開花状況により随時決定
■入苑時間 10:00~16:00
■入苑料
大人(中学生以上) 700円
子ども 350円
※お茶菓子付
北野天満宮の梅は50種類。約1500本もの木が植えられています。
先日、60種類1100本の梅がある「府中郷土の森」をご紹介しました。
梅の種類や本数はだいたい同じくらいかと思いますが、この二つを比べてみると、圧倒的に違うことがあります。
それは、北野天満宮の梅園は、一か所にたくさんの梅が集まって植えられているということ。梅園全体が梅の花で埋め尽くされ、散策路を歩けば、梅のトンネルの中をくぐっていくような見物ができます。写真に収めてみると、画面全体が梅一色になるような写真が撮れますよ。
しかし、梅が植えられている敷地自体は狭いので、混雑が予想されます。梅の見頃の2月下旬には、平日の午前中など、できるだけ人の少ない時間帯を狙って訪れることをおすすめします。
2011年2月末に訪れた際の梅の写真です。梅は種類によって花の形や色が違うので、じっくり見ていても飽きません。
八重の「雲龍梅」や珍しい品種の「黒梅」、赤と白が一本の枝に咲く「思いのまま」など、その種類は様々。
本殿前にある「紅和魂梅」という梅の木は、菅原道真公の「飛梅伝説」が伝わるご神木です。
飛梅(とびうめ)とは、福岡県にある太宰府天満宮にある梅の木です。平安時代、政争に敗れて太宰府へと左遷されることになった菅原道真。その際、日頃から愛でていた梅の木との別れを惜しみました。伝説によれば、道真公が左遷された後、梅は道真の後を追い、空を飛んで太宰府の地に降り立ったと言われています。
そんな飛梅伝説に関わる梅が「紅和魂梅」。ぜひ見ておきたいですね。
北野天満宮の御守りの中には、梅があしらわれたデザインのものがたくさん。
特に、学業、厄除、縁結、安産の御守りは、色合いも可愛いので女性にも人気が高いですよ。北野天満宮に訪れた思い出にもなるので、おすすめです。
2月25日(月)には、梅花祭が開催されます。
梅花祭とは、古くから菅原道真公の命日に行われている由緒正しい催しです。御祭神である道真公を宥めるために花を供えます。明治以降、その花に梅の花を用いたことから「梅花御供」と呼ばれるようになったのだそうです。白梅・紅梅の小枝を挿した「紙立」と呼ばれるお供えもあります。
梅花祭の日には、午前10時から15時まで、茶会が開催されています。芸妓さんや舞妓さんの奉仕するお抹茶をいただけるので、毎年大人気だそうですよ。
この野点を拝服するためには、拝服券・宝物殿拝観券・撒饌引換券の3つが連券となった1500円の券を購入しましょう。先着3000枚限りだそうです。参加したい場合は、なるべく早めに購入することをおすすめします!
いかがでしたか?
北野天満宮の梅苑からは、梅自体の美しさはもちろん、その地に植えられた梅一本一本に歴史を感じることができるはずです。伝説に思いを巡らせながら、眺めたいですね。
北野天満宮に咲き誇る1500本の梅を、ぜひ見に行ってみてはいかがでしょうか。