京都の代表的な世界遺産のお寺「東寺」は、「教王護国寺」とも言われる真言宗の東寺総本山です。国宝や重要文化財が多数あり、庭園も美しく、建物そのものにも歴史の重みを感じるお寺です。「不二桜」や市を楽しむこともできますよ。
春の東寺の見どころをご紹介します。
目次
■所在地
京都市南区九条町1
■TEL
075-691-3325
■拝観時間
夏季 8:30~17:00または18:00(月によって異なる)
冬季 8:30~16:30
※30分前に受付終了
※開門は朝5:00~
■拝観料
大人 500円~800円(拝観場所によって異なる)
■アクセス
近鉄「東寺」駅より徒歩10分程度
京都市バス「東寺南門前」「東寺西門前」「東寺東門前」下車すぐ
東寺(教王護国寺)は、唯一現存している平安京の遺構です。平安時代、平安京遷都とともに建てられた国立の寺院で、弘法大師空海に託されたことでも有名です。1994年には、世界文化遺産にも登録されています。
東寺には、多くの国宝、重要文化財があります。特に押さえておきたい見どころは、金堂・五重塔・御影堂。金堂には、本尊である薬師如来坐像と日光菩薩、月光菩薩の両脇侍像、御影堂には、弘法大師坐像が安置されています。
その他のお堂も、シーズンによっていろいろな特別公開が実施されているので、チェックしておきたいですね。
東寺の境内では、2月下旬から河津桜が咲きはじめ、4月末くらいまで境内で様々な桜を楽しむことができます。4月初旬から中旬にかけてが一番の見頃。境内の庭園の桜も美しく、五重塔をバックに咲き誇る枝垂桜も圧巻です。
東寺の桜といえば、「不二桜」が有名です。
東寺の境内にある回遊庭園の中にある、一本の大きな枝垂桜。これは、八重紅枝垂桜という種類の桜で、濃いめのピンク色が美しいです。
弘法大師の「不二の教え」から「不二桜」と命名され、親しまれています。五重塔をバックに写真を撮ると、いっそう映えて素晴らしいですよ。
4月中旬まで、回遊庭園のライトアップも開催されています。
ライトに映し出される不二桜は幻想的で、都会のライトアップとは違った趣のある雰囲気の中、夜の散歩を楽しめますよ。
夜の拝観は、東門からのみ。金堂や講堂の堂内には入れません。
【夜の特別公開 東寺 夜桜ライトアップ】
■開催日時
2016年3月18日(金)~4月17日(日)
■拝観時間
18:30~22:00
※受付は21:30まで
■入場料
大人 500円
中学生以下 300円
桜の季節には、様々な特別拝観があります。庭園だけでなく、この時期にしか見られない貴重な文化財を見ることができますよ。2016年春の特別拝観で見ることのできる展示は以下の通りです。
4月末から1ヶ月くらいの期間中は、五重塔の初層内部を拝観することができます。普段は入ることのできない内部の様子は、極彩色の空間が広がっています。
木造の建築物としては日本で最大の五重塔。外から眺めるのも立派で、見ごたえがありますが、せっかく訪れたなら中の様子もぜひ見てみてくださいね。
■開催期間
2016年4月29日~5月25日
東寺の西側にある「小子房」は、天皇をお迎えするための部屋だそうです。春の特別拝観の期間中には、この場所の障壁画が公開されます。
普段は見ることのできない美しい庭園や、鮮やかな障壁画が素晴らしいです。勅使の間の障壁画は、金色の壁に描かれた渓流と鶴の姿が描かれています。
東寺では、毎月「弘法市」と「がらくた市・手づくり市」という市が開催されています。多くの人で賑わい、楽しい雰囲気に包まれますよ。
特に有名なのが弘法市。毎月21日に開催されています。この日になると、1200~1300もの露店が並び、毎月約20万人もの人が訪れているそうです。主に、骨董品・古着・がらくたなどが販売されています。一般の方ではなく、業者さんが来ているのだそうです。マニアックな掘り出し物が見つかるかもしれません。
「がらくた市・手作り市」は、毎月第一日曜日に開催されています。こちらは弘法市に比べて、アットホームな市です。中には、「それはちょっともらってもいらない…」というような謎の置き物が売られていたりもしますが、手作りの品を並べているお店も多く、フリーマーケット感覚で楽しむことができますよ。
市の日に合わせて訪れれば、お寺の拝観と合わせて楽しむこともできます。
いかがでしたか?
東寺は、建物や文化財をじっくり見るもよし、桜のライトアップを楽しむもよし、市に訪れるもよし。いろいろな楽しみ方のあるお寺です。
京都の歴史を感じられると同時に、なんとなく親しみも湧いてくる温かいお寺です。ぜひ一度訪れてみてくださいね。