GW(ゴールデンウィーク)に、世界遺産「熊野古道」へおでかけはいかがでしょうか。熊野古道は、普段登山なんてしないというハイキング初心者でも歩きやすいおすすめのコースがたくさんあります。
豊かな森の自然を感じながら歩けるおすすめのコースと、「伏拝王子~熊野本宮」の体験記をご紹介します☆
目次
熊野古道(くまのこどう)とは、和歌山県から三重県、奈良県、大阪府に跨る熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる、山道の総称です。
主に5つの道に分かれており、長さは全域で1000㎞以上もあると言われています。
熊野古道は、2004年に「紀伊山地の霊場と山詣道」の一部としてユネスコの世界遺産として登録されました。道が世界遺産に登録されることは、かなり珍しいのだそうです。
熊野古道は4つの県に及ぶ長い道のりです。訪れる前に、どの道を歩くか、ルートを考えておくことが大切です。無計画で歩き始めてしまうと、終わりのない道のりになってしまうので注意しましょう。
1日で歩けるおすすめのコースは以下のようなものがあります。まずは、簡単にいくつかご紹介します。
距離は7㎞程度、所要時間は3~4時間のゆるやかな下りが続く歩きやすい中辺路コースです。途中ベンチもあり、道も整備されているので、休憩しつつ歩くことができますよ。
途中に広がる棚田や茶畑の景観も美しく、気持ちよく歩くことができます。
7.2㎞のコース。熊野那智大社・那智の滝へ行くことができます。歩く距離を半分くらいにしたい場合は、「大門坂」までバスで行き、歩きはじめるのもおすすめです。
【参考】初めての熊野古道おすすめコース 大門坂~熊野那智大社・那智の滝|和歌山県観光情報
三重県の伊勢路なら、馬越峠(まごせとうげ)から尾鷲神社(おわせじんじゃ)のコースもおすすめです。こちらも所要時間は3時間程度。
途中、天狗倉山への道のりはちょっぴりハードですが、はしごを登って山頂まで行くことができるので、尾鷲の町を見下ろせる展望スポットも楽しめますよ。
私が実際に歩いた「伏拝王子」から「熊野本宮大社」への道のりレビューをお届けします。上記の中の1のコースをさらに短縮した道のりです。
このコースは、1~2時間くらいあれば歩ける距離なので、初心者でも気軽に楽しめます。
熊野本宮大社方面の展望がひらけた伏拝王子(ふしおがみおうじ)。熊野古道の中辺路(なかへち)を歩いてきた参拝者が、この場所へ到達したとき、初めて熊野本宮を遠望できたことで、本宮の森を伏拝んだと言われています。
今は、石碑と一軒家があり、休憩所にもなっています(トイレもあります)。景色がよく気持ちがいいポイントなので、お弁当を食べるにもちょうどいいかもしれません。
和泉式部の和歌もあります。
どういう意味か分かりますか?
これは、参拝に訪れた和泉式部が、月の障り(生理のこと)になってしまって「これでは参拝ができない…」と嘆いて詠んだ歌なのだそうです。その夜、熊野権化が夢に現れ、「もろともに 塵にまじはる神なれば 月の障りも なにかくるしき」とお告げがあり、和泉式部は参拝することができたのだとか。
特に説明が書かれていなかったので調べてみたら、なかなかびっくりの一句でした。
休憩所で座っていたら、なんと鹿がいました!!
少し歩いて行くと、吊り橋があります。歩きやすい吊り橋です。
吊り橋を渡ると、関所と三軒茶屋跡がありました。以前はここに三軒の茶屋があり、賑わっていたのだとか。
今は、お店はなく、休憩所のようになっています。
本宮大社へ近付くと、丘の上に登って鳥居が見られる展望スポットがあります。ルートから少し逸れて登って行くかんじですが、すぐに着きます。
ベンチもあるので、景色を眺めながらゆっくり過ごせますよ。私たちはここでお昼ご飯を食べました。
木の根が張り巡らされた道と石畳を下って行きます。躓かないように注意!
坂を下れば、本宮大社はあと少し!
熊野本宮大社の境内は、熊野三山の中心、全国に3000以上もある熊野神社の総本宮です。熊野三山の中では、一番渋い雰囲気で、どっしりとした存在感があります。
八咫烏(やたがらす)のポストを発見。境内のいたるところに、三本足の八咫烏が描かれています。
神の使者である八咫烏は、熊野三山に共通する「導きの神鳥」として信仰されています。八咫烏は、日本サッカー協会のシンボルとしても有名ですね。
近くからでは写真におさまりきらないほどの立派な鳥居も見応えがありました。
いかがでしたか?
熊野古道は、歩きやすくて雰囲気のよいおすすめのコースがいろいろあります。歩くコースを選べるので、何度訪れても新しい発見があるはずです。
実は、私と夫が初めて出会ったのも熊野古道。結婚相手と出会える恋愛のパワースポットにもなる…かもしれませんw
GWはぴったりの季節ですよ!ぜひ訪れてみてくださいね。