夫婦間って、ちょっとしたことで小競り合いが起こったり、イライラしたりすることってありますよね。
今日は、声の小さい夫と聞き取りの苦手な私の日常から学んだことを綴ってみたいと思います。
夫婦が仲良く過ごすための、ちょっとしたヒントになれば嬉しいです。
タイトルの通り、うちの夫は基本声が小さいです。
どれくらい小さいかというと、食卓で普通に会話をしようとしても「ん?」と聞き返してしまうくらい、特に最初の一言目が聞こえにくい。
そして、私はというと、人の話を一度で正しく聞き取るのがとても苦手。
多分、相手が話し始める最初のところがちゃんと耳に入っていないんだと思うのですが、普段他人と話していても、「えーっとこの人は多分こう言ってるんだな…とこっそり話の途中で言ってることを把握していたりします。
そんな私たちが会話をしようとすると、いつもこんなかんじ。
聞き取ってもらえない夫と、聞こえない私の小さなイライラ。
私も機嫌が悪いと、「…え、何て!!??」がついきつい口調になり、眉間にしわを寄せてイラついた態度に。
普段穏やかな夫も、何度言っても聞こえない私にイラッとしたり、私のその苛立ちに委縮したりしていました(ひどい)。
一度や二度なら別に気にならない小さなことですが、これが毎日のように続くと、私もイライラが募ってきます。
聞こえないって言ってるのに、どうしてもっと大きい声で伝えようとしてくれないのか、なんで直してくれないのかと思い始めると、だんだん聞こえないときの夫への当たりが強くなっていきます。
そんなある日、夫の実家へ帰省していたときのこと。
私は、1つの事実を知ります。
夕食後、家族団らんのひと時。
お義父さん・お義母さん・兄弟で話をしているのですが、驚いたことに、夫の家族は全員声が小さいのです。
5人もいるのにめっちゃおとなしい…!!こんな家庭が存在するの…!?
衝撃でした。
まさにカルチャーショック。
正直私からしてみれば、「え、なんで皆、自宅なのにコソコソ喋ってるの…!?」と思うくらいの声量。それで会話が成り立ってるんですよね。
そこで私はハッとしました。
夫にとっては、この声の大きさが「ふつう」だったのだと。
よくよく考えてみれば、私は常に誰かが喋り倒しているような賑やかな家庭で育ち、話に割り込んででも大声で話さなければ、なかなか自分の話ができなかった。
元教師ということもあって、大きな声で話さなければ、子どもたちに指示が行きわたらないから、知らず知らずのうちに地声がデカくなってたのかもしれない。
そして、その声の大きさが当たり前になってたのかもしれない。…むしろ私の声は、他の人からすれば大きすぎるのかもしれない。
私にとっての「ふつう」の声の大きさは、夫のそれとは違うのだ。
家で普通の大きさの声で喋ってるつもりなのに、怒って聞き返されたらそりゃイラッとするよなぁと。
その時から、声の小さい夫に対して、いちいちイライラすることは減りました(全くなくなったわけではないですが…笑)。
相手に対して要求するのではなく、私が変わればいいということに気が付いたんですよね。
聞こえなかったら「ごめん、聞こえなかったからもう一回言って」と言えば、夫も普通にもう一回言ってくれる。ただそれだけのこと。
自分が聞き取れなかったことを棚に上げて、相手のせいにしていたのでは、そりゃお互いイライラも募ります。
私にとっての「普通」と、他者にとっての「普通」は違う。
自分にとっての普通を変えるのは、簡単なことではありません。私が人の話を聞き取るのが急に上手くならないのと同じように、夫の声もそう簡単には大きくならないんですよね。
夫婦という関係は遠慮がなくなる分、つい相手にいろいろ要求しがち。
ですが、相手が変わることを期待するのではなく、まずは自分が相手の「普通」を理解し、変われるところは変わろうとすることが大切なのだと思います。
夫の声の大きさも、私の聞き取り下手も、多分あまり改善されてないのに、1つの気付きによってイライラが解消されたのは、ある意味革命でした。
声の大きさに限らず、何か相手にイラッとすることがあったら、これからは怒りや不満をぶつけるだけではなく、一度立ち止まって、夫のこれまで育ってきた環境や考え方は自分とは違うということをちゃんと受け入れよう。
そして、自分が考えている「普通」は、夫にとってはそうじゃないかもしれないということも常に頭に入れておこうと思います。
そうした上で話し合えば、夫婦間のいろんな問題は解決しやすいんじゃないかなと気付いた日常の出来事でした。
おしまーい