ペットうさぎ

「うさんぽ」って必要?うさぎの1日の運動量と散歩の注意点

我が家では、ペットうさぎ(名前ユキ)を飼っています。

最近うさぎを飼っている方たちの中には、うさぎのお散歩「うさんぽ」をさせている方が多いそう。うさぎにリードをつけて、公園などをトコトコお散歩。とっても可愛くて、周りからも注目の的ですよね。

うさぎと一緒にお散歩したい!と思われる飼い主さんも多いはず。

けれど、うさんぽには心配要素もたくさんあります。我が家のユキは1歳7か月ですが、お外には出たことはありません。他のうさぎさんのうさんぽの様子を見ると羨ましいと思う反面、ユキを散歩させることを想像すると、正直なところ「え、大丈夫なの?」と躊躇してしまうことがたくさんあります。

うさぎにとって「うさんぽ」はそもそも必要なのでしょうか。

うさぎもお外に出たいと思っているかもしれませんが、本当のところはどうなのか。人間の自己満足になってしまってはかえって可哀想ですよね。

そこで、「うさんぽ」の必要性と、注意点について、まとめてみました。個人的な意見ですので、あくまでご参考までに☆

うさんぽの必要性

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うさぎに必要な運動量とは

そもそも、うさぎにとって「うさんぽ」は必要なのでしょうか。私は昔、犬を飼っていたのですが、犬の場合、最低でも1日に1度か2度はお外に出てお散歩しなければ、運動量が足りず、ストレスも溜まってしまうので、お散歩は必須でした。

では、うさぎの1日に必要な運動量はどれくらいなんでしょうか。
飼育書などによれば、飼いうさぎは1日1時間程度、部屋の中の運動で十分と書いてあります。

ユキの様子を見ていても、部屋でのお散歩中、20分ほどウロウロしては10分ほど「よっこらしょ」と横になって休憩。そしてまた、急に起き上がってウロウロ・・・を1時間から2時間弱くらい繰り返して満足している様子。その後はゲージの中でまったり寝て食べてを繰り返す、といったかんじです。

うさぎに必要な運動量の面から見ると、犬のように、思い切り外で遊ばせる必要性はないみたいです。

じゃあ「うさんぽ」は必要ないの?
・・・とそう言い切ってしまうのもちょっと違います。

コンパニオンアニマルとしての「うさんぽ」

「うさんぽ」の必要性には、もう一つの面があります。

うさぎさんは初めての場所やものなどはとても苦手です。これは自分を守る習慣のようなものなのですが、多くの経験をさせることでかなり変わってくるともいえます。ですから外につれていく経験をさせたり、他の動物を見せたりすることは、コンパニオンアニマルとして暮らす上では大切なことでもあるのです。例えば病院などに連れて行く時に、必要以上にストレスを感じないようになるからともいえるのです。ですから、うさんぽも大事な社会性を体験するには、必要なことでもあると思うのです。

引用:「うさぎのしっぽ」より

「コンパニオンアニマル」とは、ペットを所有物としてではなく、家族の一員として、人間と密接な関係を持っている動物を指します。

つまり、「うさんぽ」には、いろいろな物事や場所に触れる機会をもつことで、新しいものに対するストレスに慣れ、人間社会に順応するという意味もあるんですね。

確かに、そう考えると、ユキさんはかなり臆病。外から聞こえる物音や声などにもやたら反応します。キャリーや病院も大嫌い。うさんぽで徐々に慣らせていくことで、ストレスを減らすことにもつながるのかもしれません。

「うさんぽ」における注意点

なるほど!それならば、うちのうさちゃんも今日から「うさんぽ」デビューだ!と思っているそこのあなた、ちょっと待ってください。

「うさんぽ」には、常に危険が隣り合わせだということは、決して忘れてはいけません。

大事な家族の一員であるうさぎさんを守るために、気を付けなければいけない注意点があります。実は、私が「うさんぽ」を躊躇してしまう理由は次の3点にあります。

注意点1:食べたら危険なあれこれ

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とにかくこれが一番の不安要素。うさぎってなんでもかんでも齧っては、食べてしまう子が多いですよね。うちのユキなんて、マットも壁も服も…とにかくなんでも齧ります。油断も隙もありません。

うさぎの誤飲は怖いものです。犬猫のように吐き出すための機能がないため、万が一詰まってしまったら命に関わる事態にもなりかねません。家の中ですら、コードやら布やらを食べないように細心の注意を払っているのに、果たしてお外でそれが管理できるかというところ。

落ちているタバコやら、体に毒の植物やら、いろいろ食べる心配が付きまといます。台所に落ちてたなんかちっちゃい葉っぱみたいなん食べた!(←よくある)とはレベルの違う大問題です。

「拾い食いなんて、はしたないマネはしないぜ!」という賢い子なら問題ないのかもしれませんが、公園の草は、除草剤が撒かれていたり、排気ガスを浴びていたりする場合もありますよね。これらもうさぎにとって毒になってしまいます・・・。

外に連れて行く際は、公園に除草剤が撒かれていないか、交通量は少ないかなど、下調べが必須だと思います。

何かあってからでは遅いですもんね。

注意点2:ばい菌やウイルス

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口から入るもの以外にも心配はあります。

お外の環境には、おうちの中に比べてばい菌やウイルスがたくさん。ノミやダニや小さな虫などもたくさんいます。うさぎの体に小さな虫などがついて、そのまま気付かないでいると、病気になってしまうことも。

うさんぽの後は、必ず念入りにグルーミングをすることが大切です。ケガをしていないかの確認も必ずしましょう。

また、生後1歳くらいまでの子ウサギさんは、免疫も低いので、ウイルス感染の心配も大きいです。

うさんぽをする場合は、大人になってからデビューした方が安心です。

注意点3:外敵

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うさぎには天敵がいっぱい。
お外を散歩しているワンちゃん、猫ちゃん、カラス、トンビ・・・・・・・これらは皆、敵です。

自然界では被捕食動物のうさぎさん。他の動物たちは本能的にうさぎを捕えようとしてもおかしくありません。

うさぎは、他の動物に対しての警戒心も強いです。犬が吠える声にびっくりしてパニックになり、突然逃げ出すなんてことも十分あり得ます。それに、周りに敵がいっぱいの場所だと、そこにいること自体がストレスになってしまうことも。

なので、うさんぽの際には、静かで周りになるべく動物のいない広場などを見つけておくことが大事です。ハーネスとリードは必ずつけて、うさぎさんの安全を守ってあげないといけません。キャリーなどの狭いスペース(自分の縄張りスペース)に逃げこめるように、工夫してあげるのも大事ですね。

まとめ*理想的な「うさんぽ」とは*

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いかがでしたか?

「うさんぽ」には、よい面もあれば、心配な面もあります。

これまで挙げた、3つの不安要素を出来る限り解消した上で、うさんぽをすることが大切だと思います。これらのことに十分注意できる自信があれば、うさぎさんの社会性を身に着けるために、挑戦してみるのもいいかもしれません。うさぎを飼っている人同士のコミュニケーションの輪が広がったりするのも楽しいですよね。

しかしながら、私は、どうしてもこの不安が解消できず、今も「うさんぽ」には踏み切れずにいます。そして、おそらくこれからもユキはお部屋うさぎのままだと思います。

私は、リスクを冒してまで無理に外に慣らさなくてもいい。その代わり、お部屋の中でたっぷり愛情を注いで、必要なぶん、自由に走らせてあげようと思っています。

どのように育てたいかは、飼い主さんが判断されるのが一番。でも、周りがみんなやっているから・・・となんとなく「うさんぽ」をするのはとっても危険です。

うさぎさんの性格や成長段階、体調などに気を配りつつ、おうちのうさぎと一緒にどのように暮らしたいか、お散歩はどうしたいか、じっくり考えて決めることが大事なのではないでしょうか。